グリーン・ツーリズムとは
グリーン・ツーリズムとは、農村地域において自然、文化、人々との交流を楽しむ滞在型の余暇活動をいいます。
欧州では農村に滞在しバカンスを過ごすといった余暇の過ごし方が普及しており、イギリスではグリーン・ツーリズム、フランスではツーリズム・ベールと呼ばれています。
日本では平成4年度から農林水産省の提唱により、グリーン・ツーリズムと呼びその推進が図られています。
グリーン・ツーリズムは、(1)産直等農産物の販売を通じた活動やふるさとまつり等のイベント等から、(2)市民農園、田植え、稲刈り等農作業への参加等の農業・農村体験、(3)学校教育を通じたものまで、広く都市農村交流一般を指すことが多くなっています。
また近年は、訪日外国人旅行者(インバウンド)も増加しており、インバウンドを含めた観光客を農山漁村に呼び込み、日本ならではの伝統的な生活体験と農村地域の人々との交流を楽しみ、農家民宿や古民家を活用した多様な宿泊手段により旅行者にその土地の魅力を味わってもらう「農泊」の取り組みも各地で行われています。
茨城県でのグリーン・ツーリズム
茨城県は、東京から北東に40~160キロメートルに位置し、首都圏の一角を占めており、豊かな自然環境のもとで農業が盛んに行われています。
県の北部は、阿武隈山地の南端部にあたる山地が連なり、その間に久慈川・那珂川流域の平坦地があり、南部は関東平野の東部を成す広大な平地となっています。このほか、霞ヶ浦・北浦を中心とした水郷地帯や190キロメートルに及ぶ海岸線など、多様な地形を有しております。
耕地面積は全国第3位(平成30年)で、広大な農地と温和な気候を活かして、暖かい地方でなければ育たないミカンや寒い地方でなければ育たないリンゴなど様々な農産物が栽培されているほか、メロンやレンコンなど全国第1位の農産物が数多くあり、農業産出額は北海道、鹿児島県に次いで全国第3位と有数の農業県となっています。(平成29年農業産出額より)
都市に住む人々の農業・農村に対する関心が高まる中、農業体験等の要望に応えようと、県内各地で田植えやイモ掘り体験、里山保全などの体験を提供する団体が増えています。小中学校等においては、農業体験学習を取り入れた教育活動を実施するところも多く、これらを受け入れる団体等も増えてきています。